【事実】雨漏りは”時間差”で発生します【2つの理由あり】

あなたは、このような体験はありませんか?

これって…雨漏り?
  • 雨が降っていない日なのに、天井にシミができている…
  • 雨が降っていないのに、窓枠のまわりが濡れている…
  • 雨が降っていないのに、壁が濡れている…

それは『時間差で発生する雨漏り』かも知れません。

雨漏りは雨が降っている時に起こるもの、というのが一般的なイメージ。雨も降ってないのに時間差で雨漏りが起きることがある…というイメージを持つ人はあまりいませんよね。

ところが、じつはこれ…雨漏りの仕組みを知っていれば、特に珍しいことではないんです。

ただ、珍しいことではないのですが…じつは時間差で発生する雨漏りって、その発生理由の関係から『通常の雨漏りよりリスクが高い』んですよ。

そこで、この記事では

  • なぜ、雨漏りが時間差で発生するのか?
  • そこには、どんな危険性があるのか?

をまとめておきました。気づかずに雨漏りの被害を大きくしている可能性もある内容ですから、ぜひ読んでおいてくださいね。

目次

雨漏りが時間差で起きてしまう理由

ではさっそく本題に入りましょう。

雨漏りが時間差で起きるのは、以下の2つの理由があります。

雨漏りが時間差で発生するのは…
  1. 雨水が家の中を『時間をかけて』侵食してくるから
  2. 溜まった雨水が時間をかけて浸水してくるから

では、それぞれ説明していきますね。

理由1.雨水が家の中を『時間をかけて』侵食してくるから

この現象は家屋のいろんな箇所で起きますが、今回は分かりやすく『屋根の雨漏り』でご説明します。 

雨漏りが発生するときは、ダイレクトに天井に雨水が垂れてきて、シミができたり水漏れが起きたりする…と思いますよね。

ですが、じつは雨漏りはそんなに単純ではありません。実際に雨水は

『屋根→骨組み(垂木と呼ばれる角材)→断熱材→天井に染み出す』

というように、色々な部分を辿って侵入してきます。

ぱっと見『屋根→天井』とまっすぐ一直線にきているように見えても、じつは天井に辿り着く前に骨組みと断熱材を経由しているわけです。

侵入した雨水の量によっては、この経由が行われている最中に雨が止むことも…結果、天井に染み出してきたときには「雨が降っていないのに、なんで…?」という状態になっているんですね。

理由2.溜まった雨水が時間をかけて浸水してくるから

雨は家屋に降っても、雨仕舞(雨水を正しく排水するための施工)によって地面などに排水されるようにできています。そのため、屋根などに雨水が溜まる、ということは起こりにくいのですが…。

家の経年劣化や雨仕舞の破損、元々の構造の問題によって、家屋に雨水が溜まってしまうことがあるんですよ。

たとえば地面にできた水溜まり。雨が降った翌日でもしっかり残っていますよね?家屋でも同じことが起きている、ということ。

このような『屋根に溜まった水溜り』から、わずかな隙間や破損から少しずつ時間をかけて侵入してくるわけです。

通常なら侵入してくるほどの雨でなかったとしても、隙間や破損箇所の上にずっと水が溜まっていたら…ジワジワと侵入してきてしまいますよね(汗)。

陸屋根やバルコニーは特に注意が必要

フラットで傾斜のない陸屋根の場合は、その構造的にどうしても雨水が溜まりやすくリスクが大きくなります。

バルコニーに関しても、雨が吹き込みやすく水が溜まりやすい箇所。特に排水溝にゴミが溜まっていると排水されずに水が溜まってしまったりすることも。

これらの設備周りでは特に時間差雨漏りが発生しやすい状態となっていますので、特に注意が必要です。

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なぜ”時間差雨漏り”は、通常の雨漏りよりもリスクが高いのか?

ここまでで、時間差雨漏りが発生する理由は分かったかと思います。

では…そもそも、なぜ通常の雨漏りに比べて時間差雨漏りはリスクが高くなるのか?次は、ここをご説明しますね。

時間差雨漏りが通常の雨漏りに比べてリスクが高くなる理由、それは…

被害が表に出る(被害に気づく)よりずっと前から、家屋にダメージを与え続けていた可能性が高い

から!

その雨漏り…ずっと前から発生していたかも!?

雨漏りが発生した場合、多くの方が『今この瞬間に雨漏りが発生した』と思いがち。

しかしこの”時間差雨漏り”は、あなたの見えない『家の内部』で静かに長時間進行していた…というのが厄介なんです。ようはこれ、雨漏りに気づいたころには『雨水の侵入(家屋へのダメージ)はかなり前から発生していた』ということですからね。

これはいわゆる、雨漏り被害の『二次被害』と呼ばれる状態になります。

雨漏りにおける一次被害と二次被害とは

じつは、雨漏りの被害は、その内容&状況によって

  • 一次被害
  • 二次被害

に分けられています。時間差雨漏りの危険性をより理解してもらうためには、ここをおさえておかなくてはいけません。

一次被害

雨漏りによって雨水が家屋の内側へ侵入し始めた状態。ようは雨漏りの初期段階を指します(初期段階といっても『家屋は雨水の侵入によるダメージを受けている』ので、軽視はできません)。

この段階では、屋根裏や外壁と内壁の内側部分など『見えない箇所』に雨水が浸入してきただけ。

ここが重要なポイントですが、一次被害では「雨漏りしてる!」と認識できることがほぼない、ということ…。

なぜなら、家屋の内側(目に見える場所)まで侵入していないので、雨水が家屋に侵入していることに気がつけないんですよね。

そして、この目に見えない一次被害の状態でも、家屋には確実にダメージが積み重なっている…これがポイントです。

二次被害

家の中に侵入した雨水が原因で建物や人に影響がでた状態。一般的に、雨漏りに気づくのはこのタイミングですね。

  • 天井にシミ(腐食)
  • 垂れてきた水で家具家電がダメージ
  • カビ被害

などなど、何かしらの形で雨漏り被害に気がつきます。これらは一部の例ですが『見るからに厄介な被害が家屋に現れる』のが二次被害、ということですね。

雨漏りしてる!と気づいた時点で、すでに二次被害まで進行している

もう分かるかと思いますが、あなたが『雨漏りしてる』と認識できたタイミングになる前に、その裏側では『一次被害』というダメージの蓄積が発生しています。

特に時間差雨漏りの場合、ただでさえ『時間差が発生するくらい、長い間』目に見えないところへ雨水による侵食のダメージを受け続けていた、ということ。

通常の雨漏りに比べて一次被害の期間が長く、そのぶん『気づかないうちに、家屋に大きなダメージを与えている可能性が高い』…これが、時間差雨漏りのリスクです。

時間差雨漏りの危険性を知らない人は、被害を放置しがち…!

先ほども少しお話しましたが、雨漏りが起きた際に、多くの方が『今まさに雨漏りが発生したばかり』と思いがちです。

『ちょっとしたシミが出来た』程度の、(表向きは)小さな被害であれば「まだ大丈夫だろう」と軽視され、被害を放置してしまうケースが多く見られるんですよね。

ですが、その裏側では『一次被害として、家屋の内部にダメージを与えていた』という事実があります。

しかも、発生した雨漏りが時間差雨漏りだった場合は、そのダメージ蓄積も長かった、という事実も…。

どうでしょう?

『時間差雨漏り』という存在を知ったら、たとえ(ぱっと見は)小さな雨漏りであったとしても、それを放置することは非常に危険…ということが分かるのではないでしょうか?

そもそもとして『雨漏りは放置しない』が基本ではあるのでずが…特に『時間差雨漏り』だった場合は、絶対に放置厳禁!気づいた時点で、すぐに対処することをオススメしますよ!

(表に出てきた被害はちょっとだったのに、調べてみたら天井裏の家屋が広範囲にわたって腐ってた…なんて事例もありますからね(汗))

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雨漏りは”時間差”で発生します:まとめ

では、最後に今回の記事内容をざっとおさらいしてきます。

雨漏りが時間差で起きる2つの理由
  1. 雨水が家の中を『時間をかけて』侵食してくるから
  2. 溜まった雨水が時間をかけて浸水してくるから

時間差雨漏りが、通常の雨漏りに比べてリスクが高い理由、それは…

被害が表に出る(被害に気づく)よりずっと前から、家屋にダメージを与え続けていた可能性が高い

から!

なぜなら、雨漏りには一次被害と二次被害があり、雨漏りに気づいた時にはすでに『二次被害』がほとんど。

時間差雨漏りは、特に『一次被害の期間が長い』ので、通常の雨漏りよりもより大きなダメージを家屋に与えている可能性がある!

以上、今回のまとめでした。

『雨漏りが時間差で起きる』。これだけなら「なんだ、不思議だねぇ…」程度で済ましそうなものです。が、その仕組みを知れば、結構『リスクが高い』お話ということが分かったかと思います。

今回この『時間差雨漏り』について理解したことで、家屋への重大な被害を防ぐことにつながったはず!

たとえわずかでも、雨漏りしてるようなことがあれば、放置はせずにすぐに対処してくださいね。

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