雨漏りリスクが高い住宅の特徴4選【セルフチェックのポイントまで解説】

住宅で起きてほしくないトラブルの代表格である雨漏り。雨漏りのリスクはどんな住宅であろうとも等しく存在するものですが…じつは、住宅の構造によっては雨漏りリスクの度合いは変わるのです。

もしかしたら「ウチはお金をかけて高い住宅にしたから大丈夫」と思うかもしれません。しかし、どんな高級住宅であっても『雨漏りリスクを上げる特徴』に当てはまっていれば、残念ながら等しくリスクは上昇します(汗)。

ですが、ご安心ください。ちゃんと『それぞれの特徴に合わせ、定期的なセルフチェックを行うこと』で、雨漏りのリスクは大きく下げることができるんです!

そこでこの記事では、特に注意が必要な住宅の特徴を4つご紹介します。ぜひあなた自身の目で確認してみてくださいね。

目次

雨漏りリスクが高い住宅の特徴4選

では、早速『雨漏りリスクが高い住宅の特徴4つ』をそれぞれ解説していきますね。

  • 屋根形状が複雑な住宅
  • 緩勾配の住宅
  • ルーフバルコニーがある住宅
  • 軒ゼロ住宅

特徴1.屋根形状が複雑な住宅

複雑な形状の屋根というのは『屋根材の枚数が多く、それぞれの継ぎ目が多い』屋根のことを指します。じつは屋根の継ぎ目は雨の浸入口となりやすい隙間ができやすく、まさに『雨漏りに対しての弱点』と言えるんです。

たとえば…手で水をすくった場合、その水が漏れ出すのは手の平ではなく、指の隙間からですよね?この指の隙間は、屋根からすれば『継ぎ目部分』そのもの。

屋根形状が複雑な住宅は継ぎ目が多く、雨漏りのリスクは髙くなります。こういった複雑な形状の屋根を採用している家屋は、築年数が浅くても雨漏りが起きる可能性は少なくないんですね。

特徴2.緩勾配の住宅

屋根は、勾配によっても雨漏りリスクが変わります。単純に『緩勾配の屋根ほどリスクは高まる』と思ってください。

屋根の勾配が緩ければ緩いほど受けた雨水は流れにくく、その場に滞留してしまいます。すると、滞留した雨水が屋根材の劣化を早めてしまうのです。屋根が劣化してしまうと、屋根自体が持っている防水効果もがくんと落ちてしまいます。

劣化して雨漏りリスクが高まった場所…そこに雨水が滞留してしまったら?もう、説明は不要ですよね(汗)。

緩勾配の代表格、”陸屋根”は、緩勾配の代表格!

緩勾配、というよりもそもそも勾配がないフラットな形状なのが陸屋根。

見た目もモダンでスタイリッシュ、非常に人気の屋根ですが、勾配が全くない為に雨漏りリスクの高さはトップクラスと言っても過言ではありません。

もちろん防水処理はされていますが、どうしても雨が滞留しやすいことに変わりありません。また、陸屋根は屋根上で洗濯物やバーベキュー、ガーデニングなどができてしまうため、人が歩くことによる摩擦で防水層の劣化が早まってしまうんです。

陸屋根は、特に雨漏りリスクに注意しなければいけない屋根の1つです。

特徴3.バルコニーがある住宅

バルコニーと雨漏り。あまり繋がるイメージがないかもしれませんが、じつはバルコニーはかなりの雨漏り危険地帯。

バルコニーがあるのは屋外…つまり常に風雨に晒される部分ですから、バルコニー自体が『かなり劣化が激しい場所』。しかも、バルコニーは基本的に人の出入りがあるため、摩擦によって防水層が劣化しやすいんですね。

生活面で非常に便利なバルコニーではありますが、バルコニーがある住宅/ない住宅では、じつはかなり雨漏りリスクが変わってしまいますので要注意です。

特徴4.軒ゼロ住宅

屋根の外壁から飛び出している部分を軒と言います。この『軒の長さ』によっても、雨漏りリスクに大きな影響があるんですよ。

軒の役割は、言ってしまえば”傘”。傘を差すことで身体が濡れるのを防ぐことができるように、軒があることによって外壁に雨が直接当たるのを防いでくれています。

雨が直接当たるかどうかで、外壁の劣化具合が大きく変わります。外壁を雨から守る軒の役割は、かなり重要な役割と言ってよいでしょう。

ところが…昨今は軒が短い(もしくは全くない)軒ゼロ住宅と呼ばれる家屋が多くなっています。

『見た目がスッキリする』『狭い土地でも、軒がない分間取りを広く取れる』といったメリットはありますが…雨漏りの観点で見れば、軒が非常に短い(まったく無い)家屋は、非常に大きなデメリットと言えるでしょう。

【特徴別】雨漏りリスクを軽減させるためにできること

ここまで『雨漏りリスクが高い住宅の特徴』を解説してきました。が、もちろん『リスクが高い = すぐに雨漏りする』というわけではありません。重要なのは、自分たちの家屋が『雨漏りリスクが高い』ということを理解し、しっかりと『雨漏りしないように』対策をすることです。

雨漏りを防ぐためにできると…それは『普段から目視などで家屋のセルフチェックを行い、異常がないか確認すること』です。

ということ、先ほどご紹介した『雨漏りリスクの高い家屋の特徴』ごとに、セルフチェックのポイントを解説します。

屋根形状が複雑な場合のセルフチェック

特に注意して見るべきは屋根の継ぎ目。

屋根の継ぎ目には、雨仕舞という施工がされています。これは雨を滞留させず適正に排水させる仕組みの総称で、屋根の継ぎ目には主に板金が設置してガードしているんですね。

この雨仕舞板金が屋根からの雨漏りを防ぐ砦となるので、ここを重点的にチェックしましょう。

チェックポイントとしては以下の3つに注目してください。

  1. 板金の釘が浮いていないか?
  2. 板金が浮いていたり剥がれていないか?
  3. サビが発生していないか?

板金や釘が浮いたりしていると、そこから雨が浸入してしまいます。また、サビが侵食していくと最悪穴が空くことにもなりかねないので要注意。

緩勾配(陸屋根)な場合のセルフチェック

可能ならば、実際に屋根に登ってチェックしてみましょう(安全面に十分注意してください)。

チェックポイントとしては以下の3つ。

  • 排水口にゴミが溜まっていないか?
  • 床にひび割れなど破損が発生していないか?
  • 笠木部分のコーキングにヒビ割れなどの破損が発生していないか?

排水口にゴミが詰まると雨水が滞留しやすく、劣化の原因になりやすいんです。

また、笠木は陸屋根の手すり壁の上部にかぶせる仕上げ材。この隙間を埋めるコーキング(隙間を埋める柔らかいゴム状の素材)が経年劣化でひびが入り、そこから雨漏りが発生することが多いので注意しましょう。

バルコニーがある場合のセルフチェック

バルコニーも、基本的には陸屋根と同じチェックポイントになってきます。

  • 排水口にゴミが溜まっていないか?
  • 床にひび割れなど破損が発生していないか?
  • 笠木部分のコーキングにヒビ割れなどの破損が発生していないか?

近隣に公園や林などがある場合、風で枯葉が飛んできて排水溝に溜まることも多いため、普段からチェックを欠かさないようにしておきましょう。

軒ゼロ住宅のセルフチェック

軒ゼロ住宅の場合、外壁を全体に異常がないかをしっかりチェックしておきましょう。

チェックポイントとしては、少し多いですが以下の5つ。

  • 外壁にひび割れなど破損はないか?
  • 外壁を触ると手に白い粉が付かないか?
  • 外壁に苔やカビは発生していないか?
  • 継ぎ目のコーキングにひび割れなど破損はないか?
  • 傷やサビはないか?(金属製の場合)

手に白い粉が付くのはチョーキングといって、塗装劣化の証拠です。

防水性が劣化し、そのままでは外壁が水を吸ってしまうので、メンテナンスが必要となります。

異常があった場合のメンテナンスはどうすればいい?

異常があったら、すぐに雨漏りします!…ということはもちろんありませんが、そのまま異常を放置するのは厳禁です。

雨漏りを未然に防ぐ鍵は早期の対処。なので、早急にメンテナンスを行いましょう。

とはいえ、ここで挙げた内容に対して『ご自身で完全な対応』を行うのは少々厳しいものばかり…。そこで、まずはご自身でできる範囲での応急処置を行いましょう。

ブルーシートや防水テープなど、ホームセンターで簡単に手に入るもので応急処置は可能です。ブルーシートを破損箇所にかぶせたり、ひび割れに防水テープを貼りつけることで、一時的に防水できます。

異常箇所に雨水が当たらないようにするだけで、それ以上の被害進行を防ぐことができます。

(ただし、排水溝に防水処理を行わないでくださいね。雨水が滞留し、より大きな被害が発生します(汗))。

最終的には必ず業者にメンテナンスを依頼!

応急処置はあくまでも一時的なものであり、効果は永久ではありません。

また、屋根は自分で登るのは危険ですし、自分だけでは見切れない箇所もあるでしょう。

今回挙げた特徴に当てはまる住宅は何度も言うように雨漏りリスクが高いですから、その分しっかりとしたメンテナンスをする必要があります。

業者にしっかりと直してもらったほうが確実ですし、万が一の雨漏り発生リスクも抑えられますからね。

雨漏りリスクが高い住宅の特徴4選:まとめ

では、ここまでの内容をざっとまとめていきましょう。

雨漏りリスクが高い住宅の特徴4選は…⬇︎

  1. 屋根形状が複雑な住宅
  2. 緩勾配の住宅
  3. ルーフバルコニーがある住宅
  4. 軒ゼロ住宅

雨漏りリスクを軽減させるためには…⬇︎

普段からのセルフチェックが重要!板金が浮いたり、部材にひび割れなど破損が発生していないか…などを、各『リスクが高い特徴』ごとにチェック。

セルフチェックで異常があった場合は…⬇︎

放置はNG!まずは被害が大きくならないように応急処置。最終的には専門業社に相談しメンテナンスを検討することがオススメ!

今回は、『特に雨漏りリスクが高い家屋の特徴』をご紹介した訳ですが…どうでしょう、あなたのお家は、今回挙げた雨漏りリスクの高い特徴に当てはまりましたでしょうか?

もし当てはまっていた場合は、しっかりとセルフチェックを欠かさずに!雨漏りに対するもっとも効果的な予防法、それが『定期的なチェック』ですからね。

もしもチェックした結果、異常が見つかったら…なるべく早めに専門業社に連絡し、確認してもらうことをオススメします。私たち雨漏りの匠もあらゆる雨漏りに対応してきた『雨漏り修理のプロフェッショナル』。何かあれば、気兼ねなくご相談くださいね!

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