換気扇から雨漏りする5つの原因【対処しましょう】

この記事では…
  • 換気扇から雨水が入り込んでる!
  • といっても、換気扇に蓋をするわけにはいかないし…
  • 換気扇から雨漏りしたら、どうすればいいの!?

こんな悩みに答えます。

もしもあなたが換気扇からの雨漏りに悩んでいるのなら、この記事を読めば悩みがスパッと解決しますよ。

換気扇はどこのお宅にも必ず付いている物で、キッチンに設置されているケースが多いでしょう。そんな換気扇から雨漏りが起きてしまったら、キッチンまわりは雨のたびにビショビショ…。

といっても換気扇を塞ぐわけにはいかない…一度換気扇から雨漏りしてしまうと『どうしていいやらサッパリ』になってしまう方が多いんです。

そこでこの記事では、換気扇から雨漏りしてしまう5つの理由からその危険性、あなた自身でできる対処法までをまとめてみました。

正しい対処は、しっかり発生原因を理解してこそ!この記事で、換気扇から起きる雨漏りのすべてをしっかり理解することができますよ。

目次

換気扇から雨漏りが起きる原因

そもそも換気扇は、家屋の内側と外側を繋ぐ『トンネル』のような構造になっています。いわば、雨漏りしやすい『雨漏りの危険箇所』のひとつ。

そんな換気扇から雨漏りが起きる場合、大きく次の5つの原因に分かれます。

換気扇から雨漏りする5つの原因
  1. 強風による、雨水の逆流
  2. 換気扇についている屋外フードの破損
  3. 隙間箇所を埋めているコーキングの劣化
  4. 排気口まわりの外壁の劣化
  5. 換気扇まわりの施工不良…

    それぞれ、順番に説明していきます。

    原因1.強風による逆流

    もしも、台風の時や、特に強い豪雨のように『雨風が強い時だけ換気扇から雨漏りしている』ようであれば、単純に雨が『逆流』していることが考えられます。

    基本的に換気扇は雨が逆流してこないように設計されています。が、台風など通常よりも強烈な雨風の場合、その設計を超えてしまうことがあるんですよ。

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    様々な角度から打ちつけられる雨風は、時に換気扇の防衛網を突破し、室内に流れ込んできてしまうことがあるんですね。

    こういった『換気扇から雨水が逆流する』ケースはプロペラタイプの換気扇でよく発生しますので、このタイプの換気扇でしたら特に注意が必要です(比較的、古い構造の家屋によく見られるタイプの換気扇です)。

    昨今の比較的新しめの換気扇は屋外の排気口とダクトで繋がっており、雨が逆流しにくくなっています。が、プロペラタイプにはダクトがありません。

    しかも、プロペラタイプの換気扇は構造上『排気口があまり覆われていない』タイプが多いんです。これらの条件から、どうしてもプロペラタイプの換気扇は逆風による雨漏りが発生しやすいと言えます。

    原因2.屋外フードの破損

    換気扇は室内の煙やにおいを吸い込み、屋外の排気口から排出する仕組みで動いています。

    排気口は当然屋外にあるわけですから、雨風が入り込まないように『屋外フード』という雨除けカバーが設置されています。

    この屋外フードが、換気扇からの雨漏りを防いでいるわけですね。

    ですが、この屋外フードはずっと雨風・日光に晒されていますから、時間とともに劣化します。台風などの時には、気づかないうちに風で飛んで来た物がぶつかっていることも…。

    こういった劣化や衝撃によって、小さなひびが入ったり、亀裂が走ったり…いつのまにか『割れている』という状態にまで進んでいることがあります。

    屋外フードが破損したことで換気扇から雨漏りしてしまうのは、割とよくあるケースです(特に樹脂製の屋外フードは劣化しやすいため、注意が必要です)

    原因3.コーキングの劣化

    排気口はその構造上『家屋の内側と外側を繋ぐトンネル』のようなもの。わずかな隙間でも存在すれば、そこから簡単に雨水が侵入してしまいます。

    外壁との隙間から雨水が侵入するのを防ぐため、コーキングというゴムのような素材で隙間を埋めるのが一般的な対処法で、ほとんどの換気扇がこの仕組みを取り入れています。

    …が、残念ながらコーキングは『劣化』します。というより、コーキングは日光による紫外線に弱く、寿命は5年から長くて10年ほどが基本。

    コーキングが劣化してしまうとひび割れが発生しますので、簡単に雨水が侵入する状態になってしまいます。

    築年数が浅い家ではあまり起こるケースではありませんが、5年以上経っている家であればこの原因も疑うべきですね。

    原因4.外壁の劣化

    家屋自体を守るための鎧とも言える外壁。こちらも普段は襲い来る雨風や日光をシャットアウトする働きをしてますが、やはり劣化は避けられません。

    特に外壁は地震などの災害によって受けるダメージも大きく、小規模の地震であっても小さな塗装剥がれ・ヒビなどに繋がることがあります。

    外壁に発生したヒビや塗装剥がれが換気扇の近くだった場合、その隙間から雨水が侵入、換気扇のダクトや隙間を通って雨漏りに繋がってしまうわけですね。

    【要注意】排気口まわり『以外』の外壁から雨漏りが起きることも…

    基本、換気扇からの雨漏り原因が『外壁』だった場合、その原因箇所は換気扇の近くにあるものです。が、じつは例外もあり、排気口近くにひび割れがなくても換気扇からの雨漏りに繋がってしまうことがあります。

    雨水が家屋に侵入した場合、壁と壁の隙間や天井裏など、肉眼では確認できないところを経由して室内に染み出してくるわけですが…時に『想像以上に長い距離』を移動して染み出してくることがあります。

    (極端な話、2階の外壁から侵入した雨水が、1階のどこかにたどり着くこともあるくらいです)

    同様に、排気口から全然離れている外壁のひび割れから雨水が侵入、様々な経路を辿って換気扇から雨漏りとして出てくることもあり得るわけです。

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    原因5.施工不良

    ここまでの原因は(換気扇のタイプもあれど)どちらかと言うと『築年数が経過した家屋で発生する』イメージが強いですよね。

    では、築年数が浅い家屋で『換気扇から雨漏りするケース』は、どういった理由があるのか?それはズバリ『施工不良』です。

    じつは『そもそもの施工不良が原因で、換気扇から雨漏りした』というケースは、少なくないんですよ。

    実際にあった『嘘のような施工不良』例…

    室内の空気を吸い込む換気扇と、屋外に吐き出す排気口をつなぐ役割を果たすダクト。

    通常、このダクトは換気扇側に向かって、上っていくように勾配がつけられているので、雨水は室内に入り込みません。

    ところが

    「まさか!」な施工ミス…
    • ダクトに勾配が存在しない
    • それどころか、勾配が逆に施工されている!

      といったケースがありました。言うまでもなく『とてつもなく雨漏りしやすい構造』になっています。これでは、換気扇から雨漏りしない方が不思議というくらいですよね。

      これは特に驚きの例ですが、他にも様々な施工不良が原因となって換気扇の雨漏りに繋がってしまったケースが存在します。(特に新築の)換気扇から雨漏りが発生している場合は『施工不良』も頭に入れておくといいでしょう。

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      換気扇からの雨漏りは危険なのか?

      ここまでで、換気扇から雨漏りが起きてしまう5大原因はご理解いただけたかと思います。次に気になるのは、そもそも『換気扇からの雨漏りにおける危険度』ですよね。

      (そもそも雨漏り自体、放置していいものでもありませんが…)原因1.のような『逆流』、原因2.のような『屋外フードの破損』によって発生した雨漏りの場合、そこまで危険性は高くありません。

      (室内が濡れるのは大惨事ですが…雨漏り被害として見れば危険性は低いほうです)。

      ですが、原因3〜5によって発生した雨漏りの場合、かなり危険と言えます。

      なぜなら、この原因で雨漏りが発生している場合、家屋の内側など目では見えない部分に雨水が入り込んでしまったことで『建築材そのものにダメージを受けている』可能性が高いからです。

      換気扇から雨漏りが発生した場合の応急処置

      (自然災害である台風に関しては、ある程度『仕方がない』部分もある換気扇からの雨漏りですが)原因次第では、ご自身で応急処置できるものもあります。

      次は、換気扇から雨漏りが発生した場合の対処方法について説明します。

      まずは『発生原因の特定』!

      とにもかくにも、まずはここから。発生原因2〜4は、比較的『目で見れば分かる』タイプの原因です(壁からの雨漏りの場合、発生箇所が離れている場合もありますが)。

      換気扇からの雨漏りが確認できたら、まずは『発生原因を特定する』ことを意識しましょう。

      屋外フードの破損を見つけた場合…

      もしも排気口を守る屋外フードが破損していた場合は、自分で交換することができます。屋外フードはネットショップなどでも簡単に購入可能です。

      素材によって価格はピンキリとなっていますが、だいたい3,000円〜10,000円ほどで購入することができます(安いものは樹脂製のものが多く耐久性に難があるので注意が必要)。

      ちょっとしたひび割れ程度であれば、防水テープなどで応急処置も行えるので、急ぎの場合は試してみてもいいでしょう。

      コーキングの破損を見つけた場合…

      (少し難易度が高いですが)コーキングの劣化や破損出会った場合も、ご自身で応急処置することが可能です。

      コーキングに必要な道具はホームセンターなどで購入することができます。コーキングの小さなヒビなどであれば、ご自身で対応することもそこまで難しくはありません。

      原因となっているひび割れをコーキング剤で塞ぐことができれば、雨漏りを止めることができるでしょう。

      強風による逆流だった場合…

      ずっと閉じているのはよろしくないでしょうが、普段の時には逆流して来ないのであれば、応急対応として『風が強い時は閉じてしまう』のもアリ。

      逆流が確認できた場合は、いったん換気扇を閉じてしまいましょう。

      (度合いによっては、換気扇を閉じても隙間から侵入してくる可能性がありますが…)

      外壁の破損or原因がわからない…

      この場合、残念ながら応急対応は難しいと言わざるを得ません…。

      室内への雨水被害を抑えつつ、早急に雨漏り修理の専門業社へ連絡を入れるべきです。

      換気扇から雨漏りした場合の”恒久対応”

      ここまでの対応処置で、雨漏り自体は止めることができるかも知れません。ですが…先ほど少し書いたように『家屋に与えているダメージ状況』は、残念ながら専門業者でないと確認は困難です。

      雨漏りには『複数箇所が原因で雨漏りしている』というケースもあり、表面上は雨漏りが止まっているように見えても、その実別の箇所からじわじわと雨水が侵入している、ということも珍しくありません。

      雨漏りが発生した場合、ただ単純に雨漏りを止めるだけより、むしろ

      • 徹底した原因調査
      • 家屋に対するダメージの修繕

      が大切なポイントになるわけですね。

      ですから、たとえ『応急処置を行なって雨漏りを止めることができたとしても』最終的に必ず雨漏り修理業者に連絡するようにしてください。

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      修理費用が心配なんだけど…

      『雨漏り修理業者に相談』となると、費用について心配になるかも知れませんが…その心配は不要です。そもそも『優良な雨漏り修理業者ならば、相談〜見積もりまで完全無料』で対応するのが普通ですからね。

      (そもそも状況を確認しないと『修理が必要かどうかも分からない』のに、相談や見積もりするだけでお金を取るのがおかしな話なんですよ…)

      ですから、たとえ『ご自身で応急処置を行なったとしても、雨漏り修理業者には相談すべき』なんです。相談することで発生するデメリットがないわけですからね。

      (後悔しない雨漏り修理業者の選び方はこちらにまとめています。詳しくはこちらの記事をご覧ください)

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      後悔しない雨漏り修理業者の選び方を徹底解説【随時更新】 https://youtu.be/PayUCdjH3zM ▲動画でも解説しているので、読むより観る派な方は、こちらをご覧ください▲ この記事は、2020年09月に内容を更新しています。 この記事で...

      換気扇から雨漏りが起きる5つの原因:まとめ

      では、最後にこの記事の要点をまとめてますね。

      換気扇から雨漏りする5大原因
      1. 台風など、強風による逆流
      2. 屋外フードの劣化
      3. コーキングの劣化
      4. 排気口まわりの外壁の劣化
      5. 施工不良
      換気扇から雨漏りが発生していたら…
      • まずは原因特定(5大原因のいずれに該当するか)
      • 屋外フードやコーキングなど、一部は『自分で応急処置』が可能
      • ただし、最終的には必ず雨漏り修理業者に連絡すべし!

      いかがでしたか?この記事を参考にして、雨漏りの不満を払拭し、快適な生活を取り戻せることを願っています!

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