【直らない雨漏り】発生原因の特定は至難の業!?【3つの理由あり】

この記事で分かるPOINT!
  • 雨漏りの原因特定の重要性と難しさ
  • 雨漏り修理のプロが原因を特定できる理由

家屋に大きなトラブルをもたらす雨漏り。

この雨漏りで頭を抱える問題の1つに『修理しても直らない』問題があります。

実際に私たちのところにも「他の業者で直してもらったのに、全然雨漏りが止まっていないんです…!」みたいな相談は多いんですよね(汗)。

じつは、雨漏りが直らない理由のほとんどは『原因の特定』ができていないからなんです!…というと、ちょっと不思議がられます。

「原因特定って、出来て当たり前の気がするんだけど…!」と。

はい、その疑問、間違っていません(笑)。ただ、残念ながら…雨漏りの原因特定というのは厄介かつ複雑怪奇な作業でして、長年の経験と知識が必要不可欠な工程なんですよ。

ですから、経験の浅い業者や、知識の不足している業者が対応した場合、残念ながら『原因特定に失敗している』ということは、あまり珍しくないお話なんです(ご自身で修理した、などであれば言わずもがな、ですね)。

というわけでこの記事では、『雨漏りの原因特定』に関してまとめてみました。

目次

雨漏りの原因特定が非常に難しい3つの理由

雨漏りの原因特定。シンプルな響きではありますが、実際に非常に難しい作業なんです。その理由について説明していきましょう。

理由は主に以下の3つです。

雨漏りの原因特定が難しい理由
  • 雨漏りの原因箇所が1箇所とは限らない!
  • 雨水の侵入経路は非常に複雑
  • 表面的に見えない箇所に原因があることも!

理由1.雨漏りの原因箇所が1箇所とは限らない!

雨漏り=屋根というイメージがかなり強いと思いますが…じつは発生原因となる箇所は屋根だけはありません。

実際には…

  • 屋根
  • 外壁
  • バルコニー
  • 屋外の排水溝
  • 換気扇
  • エアコンまわり

…と、これだけいろんな箇所で起きるんです。これは『複数の箇所』で、しかも『同時に』雨漏り原因が発生する可能性があるということ。

たとえば本当に屋根に原因があり、そこを修理したとしても、じつは窓から、外壁から…というように、他の箇所でも『多発的』に雨漏りしている危険があるんですよね。

同時期に多発的に雨漏りするのは珍しくありません

雨漏りの原因の多くを占めるのが、家屋の経年劣化。たとえ新築の家であっても時間が経てば、いろんなところで劣化が進み、破損が起きます。

そしてそういった劣化が発生し始める時期は、大体の素材が目安としておよそ『10年』。(材質などによっても変わります)

だから同時期に多発的な雨漏りが起きるのは不思議な話ではなく、むしろよくある話なんですね。

理由2.雨水の侵入経路は非常に複雑

よくある雨漏りのイメージとしては『天井から雨漏り』→『屋根が発生原因かな?』と、かなり単純な経路を想像されるのではないでしょうか。

ですが実際にはそう一筋縄ではいかないのです(汗)。

たとえば『天井から雨漏りしていたとしても、原因が窓部分や外壁』なんていうのはザラにあるんです。

中には『2階建ての家なのに、1階の部屋の天井から雨漏りしている』なんてケースもあります。ようは、これだけ『家屋の様々な箇所を通って雨水は侵入してくる』ということ。

私たちが思っている以上に雨漏りは複雑なルートで、室内にまで侵入してくるんですね。

だからこそ、原因の特定は困難を極めるんです。

理由3.表面的に見えない箇所に原因がある場合も!

家屋のどこかしらに破損が起きて雨漏りが起きる、というのが基本的な雨漏りのメカニズム。

しかし、屋根材にひび割れが起きたとしても、すぐ雨漏りが起きるわけではありません。

表面的に見えることはありませんが、実際は屋根材や外壁材の下にはルーフィング(防水シート)が設置してあり、2段構えの防水使用になっているからです。

なので実際に雨漏りしてしまうのは、このルーフィングも劣化で破損してからなんですね。

しかし屋根材とルーフィングでは耐用年数(寿命)も違いがあり、極端な話、屋根材よりもルーフィングが先に傷んでしまうこともしばしば。

そうなってくると、表面的にはなんの問題もなさそうなので、この部分は問題ないだろうと見逃してしまう恐れもあるんですよ。

【オマケ知識】雨漏りではなく水漏れの可能性も

室内に水が垂れるのは、雨漏りに限った話ではありません。

単純に水道管や水回りなどのトラブルによって起きた水漏れが原因という場合もありますし、結露による水濡れの場合もあるんですよ

雨漏りは主に外部からの雨の浸入。

それに対し水漏れや結露は内部から水が溢れだすもの。

ぱっと見の被害は似たようなものですが、原因は大きく変わります。ですから、ここの区別が付きづらく、雨漏りと勘違いしてしまう場合も結構あるんですね。

だから屋根や外壁など、家屋の外部をいくら調査してみても、水漏れだった場合は原因なんて特定できるはずもないんです。

なのに『屋根や壁の破損』を原因と勘違いし、必死に雨漏り修理を施してしまうケースも存在します…(さすがにプロなら気付けよ、と思いますが(汗))。

雨漏りの原因を特定するにはどうしたらいいのか?

ここまででご説明させていただいたとおり、雨漏りの原因特定は非常に困難を極めます。ネットでは自分で特定する方法も載ってはいますが、正直素人ではほぼ無理でしょう。

では、なぜプロの業者はしっかりと原因特定できるのか?

それは『長年の経験・知識・そして技術です』!…と言ってしまうのもアレなので(実際には、本当に経験と知識がものすごく結果に左右しているんですけどね)、私たち専門家が行っている調査方法の一部をご紹介します。

散水調査

恐らくどの業者も必ず用いる、基本的な調査方法がこちら。

実際の雨を想定し、疑わしい箇所にバケツや専用ホースで水をかけるというシンプルな方法です。

結果として室内に水漏れが起きれば、原因特定。違えばまた別の箇所で調査…という具合で行います。

シンプルではありますが、実際の雨漏りを想定した調査になるので、ダイレクトに結果が分かるので非常に効果的と言えるでしょう。

シンプルではあるが、専門的な技術が必要

一言でいえば水をかける、といった作業になるので、誰でもできそうに感じますが…実際はかなり専門的な技術が求められます。

水をかけるといっても…

  • 水の量
  • 水をかける時間
  • 水の向き
  • 水の強さ

など、条件が一つ変われば雨漏りを再現できない事もあるため、様々な状況を想定しなければいけません。

また、すぐに原因が分からない場合は、何通りもの水のかけ方を試す必要があるため、半日~1日やそれ以上かかるケースもあります。

そのため、こういったシンプルな方法であっても、経験や技術が求められる難しい作業と言えるんですね。

赤外線調査

散水調査で原因箇所を特定できなかった場合、赤外線カメラを使用します。

テレビなどでも見たことがあるかと思いますが、

  • 温度が高い箇所→赤色
  • 温度が低い箇所→青色

といったように、赤外線カメラを通してみると、個所別に色が分かれて見ることが可能になるんです。

雨水が滞留している箇所は、水分によって温度が下がるので、青色の部分が雨漏り原因箇所の可能性が非常に高い、というわけですね。

目視では分からない箇所での雨漏り原因を特定するのに有効な手段と言えるでしょう。

ファイバースコープ

屋根の内部など、表面的に見えない箇所にファイバースコープを挿入して、映像で雨漏り原因を特定する方法です。

屋根表面になんの問題もないが、内側に問題があるのでは?という場合に有効。

屋根材を外したりずらすのもコストや手間がかかるので、そういった意味ではかなり効率的なやり方と言えるでしょう。

【事実】原因特定が苦手な修理業者も多いです…

残念ながら、雨漏り修理を受け付けている業者をもってしても、原因を特定できないケースもあります。

事実、私どものほうにも、別業者さんから雨漏りの原因特定ができないと相談がくることも珍しくありません。

この理由としては、業者の技術や経験といった、いわゆる『腕の差』があります。

この時代、検索すれば雨漏り修理業者は星の数ほどヒットしますが、じつは本業は大工さんやリフォーム業者さんと、専門ではない業者さんも多いんですよ。

つまり、雨漏り”専門”か、雨漏り”もできる”かの違いですね。

腕の差は『経験数』で大きく変わる!

ここまで説明しているとおり、雨漏りの原因特定は非常に難しく、専門的な技術や経験が求められます。

たとえば超高性能なスポーツカーがあったとしても、免許取り立ての初心者がそのポテンシャルを発揮できるでしょうか?

答えは言うまでもなくNOですよね。いくら性能でも、それを扱う技術と知識がなければ扱うことはできません。

雨漏りの原因特定もこれと同じ。

いろんな特定方法を使用したとしても、それは行う業者さんの腕によって結果は大きく変わるんですよ。

雨漏りの原因特定は『優良』な業者を選ぶ必要がある

最初にも言いましたが、雨漏りは原因特定ができない限り直りません。その原因を特定し、問題を解決するには『優良』な雨漏り修理専門業者に依頼するのが確実でしょう。

しかし検索すればいくらでも業者ヒットするこの時代、どうやって優良な業者を見極めればいいのか、分からない方が多いかと思います。

そんな方のために、ぜひ知っておいてほしい『雨漏り修理業者を選ぶ7大ポイント』というものがあります。

あなたの業者選びにきっと役立つはずなので、ぜひこちらを参考にしてみてください。

悪徳業者にご注意を!

腕の良し悪しというよりも、悪徳業者に相談・依頼をしてしまうとトラブルに巻き込まれてしまいます。

雨漏りの原因特定をろくにしないまま修理を進めたり、わざと特定をしないままダラダラと調査をして無駄に費用を取られたりすることも珍しくありません。

こういった不要なトラブルを避けるためにも、業者選びは慎重に行いましょう。

【直らない雨漏り】発生原因の特定は至難の業!?【3つの理由あり】:まとめ

では、最後に今回の内容をおさらいしていきましょう。

雨漏りの原因特定が非常に難しい3つの理由…↓

  • 雨漏りの原因となる箇所は複数!
  • 雨漏りの経路は非常に複雑!
  • 表面的に見えない箇所に原因がある場合も!

プロが行う特定方法の一例は…⬇︎

  • 散水調査
  • 赤外線調査
  • ファイバースコープ

『専門か否か』で、その腕前には大きな差がでる。経験の浅い業者では原因特定できないケースも多々あるので、確実に特定するためには優良な雨漏り修理業者を選ぶ必要がある!

雨漏りが直らないのは、原因をしっかり特定できていないから…。

とてもシンプルな理由ではありますが、その原因特定がいかに難しく重要なものか、ご理解いただけたかと思います。

雨漏りのお悩みを解決するためには、原因特定は非常に重要。そのためには業者選びにおいても慎重に選ぶ必要があるので、ぜひ今回の記事を参考にしていただけたら幸いです!

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