雨漏りが床から起きる原因と対処法【その床濡れの謎に迫る!】

思い当たったりしませんか?
  • 雨の日に、なぜか床が濡れていることがある
  • でも、天井から雨漏りしているわけでもない…

もし思い当たるのなら、それは『床からの雨漏り』が原因かもしれませんよ。

「…いやいや、雨漏りって天井からするものでしょ?床から雨漏りって(笑)」

と思っても無理はありません。一般的に『床から雨漏りする』とか、考えたこともないでしょうからね。

ですが、それはあくまで一般的なイメージ。じつは『雨漏りは床からも起きてしまう』ものであり、雨漏りに精通しているプロからすると『床からの雨漏り』はなんら特別な現象ではないんですよ。

『床が濡れている = 雨漏り』を想像したとしても、天井から雨漏りしているわけでもないから、気になりながらもそのまま放置してしまう…。

これも、そんなに珍しい話ではありません。が、床からの雨漏りであっても、放置してしまえばその被害は大きなものになります。

そこでこの記事では、『雨漏りが床から起きる原因と、その対処法』を解説し、床から雨漏りしてしまうという現象の謎を解き明かしていきます。

目次

雨漏りが床から起きるメカニズム

一般的に『天井』などから発生すると思われている雨漏りが、なぜ『床から』発生するのか…?

じつは、雨漏りの発生原因から考えると、そんな不思議でもないことが分かります。

雨漏りが発生した場合、表面上はなんともなくても、じつは壁や天井の中など、普段見えない『建物の内側』にもどんどん水が浸入しています。

内側を流れてきた水は、少しづつ上から下へと降りていき、やがて床下へと溜まっていきます。この水が溜まりに溜まって、ついには床に漏れ出してくる。これが『雨漏りが床から発生するメカニズム』です。

雨漏りした場合、水が『目に見えないところを通って来ている』のは、じつは『雨漏りの専門家からすれば、当たり前』。結果、溜まった水が床から染み出していても、なんら不思議ではありません。

これが、床から雨漏りする原因となるんです。

雨漏りして床から染み出したなんて、あまり聞いたことないよ?

という声が聞こえてきそうですね。雨漏りトラブルとして『床から水が漏れ出た!』という状態があまり発生しないのには、理由があります。

一般的に、家屋の床下には断熱材が使用されているのですが…この断熱材が、溜まった水を吸収してしまうんです。

そのため、なかなか『床から雨漏りが染み出す』という状態までは進まないことが多いんですね。

それでも、この状態が長く続いてしまうと、いずれは断熱材から水が溢れだしてしまい、最終的には床から水が漏れだしてしまうというわけです(ここまできて、初めて被害が出ていることに気づく、ということですね)。

※断熱材は吸水するための物ではありません。水を含んでしまうと断熱性が弱まってしまいますので、雨漏りによる被害が大きくなっている状態です!

床からの雨漏り原因となる『雨水の侵入経路』

これで『床から雨漏りする』原因は分かっていただけたかと思います。では…そもそも『床下に溜まる雨水』はどこから侵入するのか?

これは、いわゆる『一般的な雨漏りの雨水侵入経路』と同じで、一般的な原因は大きく分けて3つあります。

雨水の代表的な侵入経路
  1. 家の屋根から侵入
  2. 家の外壁から侵入
  3. 家の窓から侵入

    それぞれ、順に解説していきますね。

    雨水侵入経路1:家の屋根

    これは、一般的に一番イメージしやすい侵入経路ではないでしょうか。ですが、その原因や内容は

    • 屋根の瓦がずれていたり…
    • (スレートなどの)屋根材そのものが破損していたり…

    と、誰でも想像がつくような原因もあれば

    • 『陸屋根』の構造が原因だったり…
    • 2階建てなのに1階の天井から雨漏りしたり…

    と、あまり想像がつかないような雨漏りまで様々にあります。

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    雨水侵入経路2:家の外壁

    雨漏り = 天井(屋根)という印象が強いと思いますが、じつは『壁から雨水が侵入する』というケースもよくあります。

    家の外壁は、通常防水加工がしっかりとされているので、そうそう雨水が侵入することはありません。が、経年劣化や地震などにより、わずかなヒビが入ってしまうことがあります。

    この、わずか数ミリのヒビから雨水が浸入し、雨漏りが発生してしまう、といったことは少なくありません。壁から侵入した雨水が、そのまま下に降りて床に溜まる→床から雨漏り!という感じですね。

    (壁から発生する雨漏りに関してはこちらの記事にまとめてますので、詳しくはこちらをご覧ください。)

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    雨水侵入経路3:家の窓

    忘れがちな侵入経路の代表格が『家の窓(縁)』です。

    そもそも、窓枠は家の外壁に埋め込んで設置しているわけですから、必ず隙間ができてしまいます。

    ですが、この隙間を埋めるために、コーキングという素材を使って防水処理をしているので、通常は雨漏りすることはありません。

    ところが…このコーキングにも残念ながら弱点があり、様々な理由で劣化してしまうんです。劣化したコーキングの部分から雨水が侵入して…というわけですね。

    (窓から発生する雨漏りに関してはこちらの記事にまとめてありますので、詳しくはこちらをご覧ください)

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    床からの雨漏りは危険性大!絶対に放置厳禁!

    ここまでで、雨漏りが床から起きる原因が分かっていただけたのではないでしょうか。

    最初に少し書いたように「まさか床から雨漏りしてるなんてこと…ないだろう」と考える人は非常に多いため、そのまま雨漏りを放置してしまうケースは珍しくありません。

    ですが…床からの雨漏りはハッキリ言って『かなり危険な状態』だと認識してください。もちろん『床が抜け落ちてしまう』といった『雨漏りの被害』が大きいから、というのも理由ではあるのですが…。

    一番の問題は、床からの雨漏りに気づいたときには、すでにかなり『症状が進行している』可能性が高いんです!

    床からの雨漏りに気づいた時点で『かなり』雨漏りが進行している恐れあり

    雨漏りが床から起きる原因でもご説明しましたが、床下の断熱材が雨水を吸収するので『雨漏り = 床から水が漏れ出す』という状態までいくには時間がかかるケースが多いんですね。

    …と、いうことは?『すでに床から水が漏れている = 時間をかけて、多くの水が床下に流れていった』という可能性が高いわけです。

    じつは、床が濡れるずっと前から雨漏りが発生していて、すでに床下は湿気だらけ…なんてことも珍しくありません。気づいていなかっただけで、あなたの家はすでに相当なダメージを受けているかも…。

    あなたの家の床濡れが少量だとしても、雨漏りの被害はかなり進んでいる可能性が高い…それが『床からの雨漏り』です。

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    床からの雨漏りに気づいたら、どうすれば?

    もしも、床から雨漏りしている状態に気づいたら…あなたが取るべき行動はたった1つ。

    『雨漏り修理の専門業者』に連絡し、しっかりと状況を調査してもらい、必要に応じて修理をしてもらうべきです。

    (雨漏り全般に言えることではありますが、特に)床からの雨漏りは『しっかり調査・対応しないと大きな被害に繋がる』んですよ。

    先ほどから書いているように、床から雨漏りしている時点で、雨漏り発生からかなり期間が経過している可能性が高いわけです。

    そのうえ…床下に雨水が溜まるまで、家屋の天井の裏や壁の内側など、様々な部分を雨水が通ってきているわけですから…家屋に与えているダメージは、想像以上に家屋に広がっていることでしょう。

    これを素人判断で表面上修理したとしても…雨漏りがまったく止められないどころか、雨水によって受けた家屋のダメージに気づかず、家屋の天敵『シロアリ』を呼び寄せてしまう可能性も!

    じつは、シロアリ発生原因の80%は『雨漏り』って知ってました?雨漏りをしっかり直さない、ということは『シロアリを呼び込んでいるのと同じ』なんです。

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    業者に頼んだら費用が高そうで不安…

    とはいえ、いざ業者に頼もうと思うと『費用が高そう…』と不安になるのも、分からなくはありません。実際に修理をするとなると、さすがに1,000円2,000円ではそうそう収まりませんからね…。

    雨漏り修理にかかる費用は、正直ピンキリです。被害が少なければ、非常に少額で済むケースもありますし、被害が大きくなればなるほど必要な修理費用も高くなります。

    言い換えれば『素早く対処するほど、修理費用は抑えられる』ということ。逆に、対処が遅れれば遅れるほど修理代は高くなり、被害による危険性も増すわけです。

    ひとまず『お金を払って修理するかどうかはおいておいて』雨漏り専門業者に連絡してしまった方がいいですよ。そもそも、ちゃんとした雨漏り修理専門業者は『現地簡易調査・見積もりは無料で対応』が基本ですからね。

    つまり…「お金がかかりそうだから、業者に連絡しない!」という判断をするよりも、ささっと雨漏り修理の専門業者に連絡してしまえば

    これらが無料で実現する!
    • あなたの不安を、直接雨漏り修理のプロに相談できる
    • あなたの家屋の状況を実際に見て、どういう状態か確認してくれる
    • どういう対処が必要で、いくらぐらいかかるのか教えてくれる

    これらが、無料で実現するわけです。

    どうせ相談は無料なので、いくつかの業者に連絡して、もっとも『納得した業者』に修理を依頼すればいいんです(というか、見積りは複数の業者から取るのがオススメです)。

    少なくとも、雨漏り修理業者に連絡したから損をする、ということはありません。床からの雨漏りに気づいたら、速やかに雨漏り修理業者に相談しましょう!

    (とはいえ、中には『悪徳業者』も存在するので注意が必要です!優良な雨漏り修理業者の選び方はこちらにまとめていますので、詳しくはこちらをご覧ください)

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    後悔しない雨漏り修理業者の選び方を徹底解説【随時更新】 https://youtu.be/PayUCdjH3zM ▲動画でも解説しているので、読むより観る派な方は、こちらをご覧ください▲ この記事は、2020年09月に内容を更新しています。 この記事で...

    雨漏りが床から起きる謎に迫る!:まとめ

    では、最後にこの記事の要点を簡潔にまとめておきます。

    この記事の要点まとめ!
    • 雨漏りの専門からすれば、床からの雨漏りは不思議ではない
    • 家内部に入り込んだ雨水が床下に流れ、床から雨漏りに繋がる
    • 床からの雨漏りは、気づいた時点で被害が進んでいる恐れ大!
    • 床からの雨漏りは難易度・危険性ともに大!速やかに雨漏り修理業者に相談すべし

    この記事を読んでもらえれば、雨漏りが床から起きることはなんの不思議でもなく、その危険性は放置できないものであることがご理解いただけるはずです。

    もし、雨の日に『床が濡れている』という事態に気づいたら…一刻も早く対処して、あなたの大切な家屋を守ってくださいね!

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