雨漏りはリフォームで直るのか?【”雨漏りの”専門家が答えます】

この記事で分かるポイント!
  • 雨漏りはリフォームで直るのか、その真相…
  • リフォームで雨漏りを直したい人へのアドバイス

今この記事を見ているということは『リフォームで雨漏りが本当に直るのか』を疑問に思っている…ということですよね。

確かに雨漏りは家屋の経年劣化によって起こることも多く、この場合はイコール『それだけあなたの家が傷んでいるというサイン』でもあります。ですから、雨漏りトラブルを機に『家屋のリフォームを行う』というのも、ちょうどいいタイミングかも知れません…が!ここで気にすべきポイントは『本当にリフォームで雨漏りは直るのか?』という点です。

せっかくリフォームで家屋をキレイにしても、発生してた雨漏りトラブルが直ってなかったら…本末転倒ですよね(汗)。綺麗になった家屋が、あっという間にダメージを受けるだけです。

『リフォームで、雨漏りは直るのか?』。じつは、私たち『雨漏りの専門家』目線で言わせていただくと…リフォームで雨漏りが直るというのは『半分本当で、半分嘘』という回答になります。

というわけでこの記事では、雨漏りとリフォームの関係についてまとめてみました。

「リフォームしたけど雨漏りが直らなかった…!!!」なんて後悔をしないためにも、雨漏りついでにリフォームを検討しているような方はぜひ読んでみてください。

目次

リフォームで雨漏りが直るは半分本当で半分嘘…その心は?

結論から言うと『雨漏りの発生原因がリフォーム対象に含まれていないケースがあるから』。

雨漏りの発生原因は多岐に渡り、なおかつ非常に複雑。天井から雨水が垂れている = 天井(や屋根)が雨漏り原因であるとは『限らない』んですよね(汗)。たとえば、窓に原因があったり、壁に原因があったり、天井『と』窓に原因があったり…。

上記のような場合、屋根をリフォームしたとしても、雨漏りは絶対に止まりませんよね。屋根が雨漏り原因じゃないわけですから…。

ようは、重要になるのは『次のポイント』です。

リフォーム業者は、しっかりと雨漏りの原因調査をしているか?

この『原因調査がしっかりと行われたかどうか』が非常に大きな分岐点となります。

というのも、そもそも『雨漏り』とは建築の中でも難しい分野であり、専門家でも調査は難航するケースがあるくらいの分野。先ほど少しお話したように、『天井から雨水が漏れてるから、屋根が問題』というような単純なものではありません。

ですが、ひと言で『リフォーム業者』と言うと、その良し悪しは千差万別。そもそも、リフォーム業者は『リフォームのプロ』であり『雨漏りのプロ』ではありませんので、残念ながら『雨漏りの原因特定に対する調査能力』が低いケースも。

酷い場合、ろくに調査もせずに「◯◯から雨漏りしてるなら、△△をリフォームすれば一発で直りますよ!」と契約しようとしてくる悪徳チックな業者もいます。

リフォームで雨漏りを直したい場合は、まず大前提として『しっかりと、雨漏りの原因箇所が特定できているか』が重要です。そのうえで『原因が取り除けるような』リフォームを依頼する必要があります!

雨漏りの原因箇所となりやすいリフォーム3大ポイント!

「雨漏りといえば?」→「屋根」というイメージを持つ方が多いので、なんとなく『屋根をリフォームすれば、雨漏りは止まる』と考える方が多いのも事実。

ですが、一般的なリフォーム対象であり『雨漏りの原因となりやすい』箇所は、屋根を含めて3つあるんです。

要注意の3大ポイント
  • 屋根
  • 外壁
  • バルコニー

ポイント1.屋根

屋根からの雨漏りの原因となりやすいのは、まさに経年劣化によるひび割れや塗装剥がれ。使っている屋根材によって耐用年数は変わりますし、屋根自体の構造によっても雨漏りのリスクは大きく変わります。

特に日本家屋でよく採用されているスレート屋根に関しては、耐久性などの観点からメンテナンス時期が早めなタイプ(メンテナンス時期は10~15年ほど)。

このような『経年劣化による屋根からの雨漏り』が発生しているのであれば、屋根リフォームを行うことで、基本的に雨漏りを止めることが可能です!

ポイント2.外壁

あまりイメージがない方もいるかもしれませんが、雨漏りは屋根だけでなく、外壁からも起こります。

屋根と同じく、外壁に関しても劣化によるひびや塗装剥がれ、そしてコーキング(隙間を埋めるゴムのような樹脂材)のひび割れが主な原因ですね。

特に『軒が短い(またはない)家』の場合は壁からの雨漏りに要注意です。こういった軒ゼロ住宅と呼ばれるタイプの家屋は外壁に当たる雨の量が段違いに多くなるため、その分劣化スピードも速まり、リスクが高くなる傾向にあります。

天井から雨が漏れてきたから原因を調査したら、屋根でなく『屋根付近の壁から雨水が侵入していた』というのは、意外と多いケース。単純に屋根のリフォームをしても雨漏りが直らない典型的なケースですね(リフォームに伴い軒がついた、などで雨水侵入量が減り、止まった『ように見える』ケースなんかも…)。

ポイント3.バルコニー

じつは…バルコニーは雨漏りの危険地帯とも呼ばれるほど、雨漏りのリスクは高い箇所。その原因は『人が歩く』場所だから。

屋根や外壁を歩いたりこすったりする人はあまりいないと思いますが…バルコニーは洗濯やガーデニングなどの目的で『頻繁に人が上を歩く』という行為が日常的に発生しますよね。これによって床が擦れてしまうんです。

結果、屋根や外壁よりも圧倒的に『経年劣化しやすい』箇所に。

バルコニーは排水口にもご用心!

バルコニーにはほぼ必ずある排水口。じつはここの不具合が『雨漏りの発生原因に直結』します。

排水溝が詰まってしまうとバルコニーに水が滞留する原因となってしまいますよね。この滞留した水が、一気にバルコニーを劣化させてしまうんです。

バルコニーの排水溝は雨漏りリスクと非常に密接な部分なので、リフォーム時に見逃さないように注意が必要です!

各原因箇所にマッチしたリフォームをすれば雨漏りはバッチリ直る!

雨漏りの原因が屋根だけであれば屋根のリフォームだけで済みます。ですが、外壁にも原因があったのなら、そちらもリフォームの必要がありますよね。

リフォームで雨漏りを直すためには

  • しっかりと原因箇所を特定し
  • 原因箇所に対してリフォームを行う

ことが大切。このステップをしっかりと踏めば、基本的にリフォームでばっちり雨漏りを直すことができます!

【注意】雨漏りで汚れた内装をリフォームするのは様子を見てからが吉

雨漏りが発生すると天井や壁に水濡れによるシミなどが出来たりしますよね。「せっかくリフォームするんだから、この機会に一緒に内装も綺麗にリフォームしようかな」と考える方もいらっしゃいますが…ちょっと待ってください。

先ほどから説明しているように『雨漏りの原因箇所にマッチしたリフォームをしていない』場合、雨漏りは止まらずまた発生してしまいます。

そして…雨漏り原因の特定は、建築分野の中でも『非常に難易度が高い業務』。最悪の場合、しっかりと原因調査まで行なったにも関わらず原因特定のミス・見落としがあり、雨漏りが止まらないという可能性も…(汗)。

内装リフォームで室内をキレイにしたにも関わらず、雨漏りが再発してまた汚れる…なんてことになったら最悪ですよね。念のため、内部リフォームは『雨漏りが再発しないことを確認してから』行うことをオススメします。

リフォーム業者選びに気をつけて!

リフォームで注意してほしいポイントが『業者選び。なぜなら、リフォームで雨漏りが止められるかどうかの大きな分岐点の1つが『業者の選択』にあるから。

注意すべき理由
  • 悪徳業者の存在
  • 『雨漏りに対する』知見と技術力

理由1. 悪徳業者の存在

世の中には優良な業者もいれば、残念ながら悪徳に分類される業者もいます。

じつは、『雨漏りはリフォームすればセットで直る』と考えている方が多いため、雨漏り修理方法にリフォームを提示されると、特に疑うこともなく依頼してしまう人が結構多いんです…。

こういった業者の場合、ろくに調査すらせずに『とりあえずリフォームを契約させよう』という行動を取ってくることも。最悪の場合、まったく雨漏りは止まらず、リフォームもガタガタ…なんてことになりかねません。

そういった業者を選んでしまうと、相場よりも高い金額を取られたり、適当なリフォームされて、結果的には高いお金を払って雨漏りも直らない…なんてことにもなりかねません。

そこで、簡単ではありますが…リフォーム業者を見分けるポイントをご用意しました。

  • 契約を急かす
  • 雨漏り原因箇所を確認しても教えてもらえない
  • リフォームの見積もり内容が不透明

あくまでも目安ですが、上記のような業者は典型的な『怪しい業者』。こういった業者の場合は、絶対に即決はせず、他の業者の話も聞いて相見積もりをとるようにしましょう。

理由2. 雨漏りに対する知見と技術力

これは、悪徳業者とはまたちょっと意味が違います。

というのも、リフォームによる雨漏り修理をサービスとして提供している業者は沢山ありますが、そもそも『専門はリフォームであり、雨漏りに関する知識は大して保有していない』というのは、まったく珍しい話ではないんです。

(言い方は悪いですが)当てずっぽうでリフォーム対応を行なっても、たまたま原因箇所とリフォーム対象が一致していれば、だいたいのケースで雨漏りは止まりますからね。

ですが、何度も言うように雨漏り修理のキモはむしろ『原因の特定』の方。これはベテランの業者さんでもミスすることがあるくらいです(調査に比べれば修理の方が難易度が下がります)。

雨漏り修理の意味も含めたリフォームを検討する際には、その業者の『雨漏り施工実績』なども注意して確認することをオススメします(特に優良な業者さんの場合、別途雨漏り専門業者に調査を依頼しているケースもありますよ)。

雨漏りはリフォームすれば本当に直る?まとめ

では、最後にこの記事の要点をまとめていきましょう。

リフォームで雨漏りを直す為に大切なのは⬇︎

原因調査がしっかりと行われたかどうかを確認すること!

雨漏りがしっかり直るかどうかは⬇︎

原因箇所に対応したリフォームを施しているかが分岐点!

雨漏り補修を視野に入れたリフォームを検討する場合は業者選びに注意!その心は⬇︎

キャプション
  • 雨漏りに対するリフォーム業者は、悪徳業者がチラホラ…
  • リフォームの知識&技術と、雨漏りの知識・技術は別物!

家をキレイにしたいから!という理由でリフォームを行なったならともかく…雨漏りをセットで直すつもりで高いお金を払ってリフォームしたのなら、雨漏りが止まらないと本末転倒ですよね(汗)。

実際問題、「せっかくリフォームしたのに、雨漏りが止まらない…」「またすぐに雨漏りが再発した…」というケースは普通に存在します。このような悪夢を回避するために、今回の記事で書いたポイントがあります。これらのポイントを意識すれば、リフォーム失敗という可能性はグッと減らせるでしょう!

ぜひこの記事の情報を役立てて、後悔しないリフォームを実現してくださいね!

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